こんにちは！Flying Tiger Copenhagenのakemiです。

日本の秋は美しいですね。そして陽射しもまだたっぷりあります。
それでも街はそろそろクリスマス...
今回のテーマはデンマークの11月後編「クリスマスの足音」。

浮き立つようにクリスマス準備に余念のないデンマークの人々の様子をお伝えします。
クリスマスツリーはどこで買う、アドベントカレンダーとプレゼントは、クリスマスランチの人数は、今年はだれそれが帰ってくるから一席増やさないと、などなど計画を練る時期です。

先ずはツリーの準備です。
デンマークでは多くの場合モミなどの生木を調達してクリスマスツリーとして飾ります。
沿道に「クリスマスツリーあります」のバナーを出している生産農家から、あるいは街の広場の特設販売所で購入します。

早く帰ろう、家でママとホットチョコレートが待ってます
Source:Visit Denmark

デンマークのツリーのデコレーションには、いくつかユニークな点があります。
まず本物のキャンドルを灯すこと。
ハートやコーン型のペーパークラフトを下げること。
そしてデンマーク国旗を飾ること、などです。

国旗については、第二次世界大戦でナチスドイツの占領下にあったデンマークは自国の国旗掲揚を禁止されていましたが、ひそかにツリーにデンマーク国旗を飾って抵抗を示し、そして愛国心を確認したことに由来します。

針葉樹のツリーに赤と白のオーナメントが映える
Photo by Kristian Krogh
Source:Visit Denmark

クリスマスマーケットは、デンマークでは近年にはじまった催しですが、年々開催場所も規模も広がっています。
もっとも有名なのはチボリ公園のクリスマスマーケットでしょう。
ドイツではその歴史は古く、1393年のフランクフルトのクリスマスマーケットがドイツ最初のクリスマスマーケットとして歴史的に証明されています。
ただし当時のクリスマスマーケットは今日のようなものではなく、厳しい冬が来る前に日用品を売買する最期の機会でした。
現在のような形になったのは19世紀になってからで、まだ200年ほどの歴史しかありません。

コペンハーゲン№１の繁華街ニューハウンのクリスマスマーケット
Photo by Kim Wyon
Source:Visit Denmark

クリスマスマーケットでは、その名の通りにクリスマスオーナメントを中心に、北欧ならではの防寒具、各地名産品、お菓子、体が温まる飲み物や食べ物などのストールが軒を連ねます。
前回ご紹介したグルク（スパイシーなホットワイン）やホットドッグ、エーベルスキーワー*などは欠かせない物です。
クリスマスマーケットの開催時期や期間はまちまちですが、今年は11月16日㈮~12月23日が多いようです。

*エーベルスキーワー：
デンマークのクリスマスシーズンに家庭でも作られる焼き菓子。見た目はたこ焼きにそっくりなパンケーキで、ジャムをつけたり粉砂糖をまぶしたりしていただきます。

エーベルスキーワーはクリスマスの香り
Photo by Den Gamle
Source:Visit Denmark

りんごあめも人気です
Photo by Niclas Jessen
Source:Visit Denmark

クリスマスの直前の日曜日から数えて４週前の日曜日からクリスマスの準備を始める風習を「アドベント（待降節）」と呼び、この日から指折り数えてキリストの降誕＝クリスマスを待ちます。

正式にはクリスマスデコレーションもこの日に行ないます。
今年のアドベントは12月2日㈰からで、この日にアドベントキャンドルの一本目を灯します。
アドベントキャンドルとは、クリスマスリースなどに４本のろうそくを並べ、毎週日曜日に１本ずつキャンドルを灯していき、４週目の日曜日には４本すべてのキャンドルを灯す行事です。

近年日本でも広まっているアドベントカレンダーは12月に入ってから、１日から24日の期間に行います。
次回はこのアドベントカレンダー (Julekalenderクリスマスカレンダーとデンマークでは呼びます)からお話を始めましょう。

あ、そうそうフライング タイガー コペンハーゲンにもアドベントカレンダーがありますよ。
ぜひチェックしてみてくださいね。