デンマーク紹介 -ヒュッゲ溢れる国-

こんにちは!
フライング タイガー コペンハーゲンのakemiです。

今年のゴールデンウィークは、新年号を祝う大型連休となりました。
10連休の方も、お仕事がある方も、さわやかな季節を満喫なさっていることでしょう。

待ちかねた季節

北欧の白夜は5月に始まります。
ぐんぐんと日が長くなり、比較的南に位置するデンマークでも5月は22時頃まで明るく外で新聞が読めるくらいです。


夏の日はなかなか暮れない
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夕食後に、散歩はもちろん、サッカーやゴルフ、ハンドボールといった屋外スポーツに出かける人も少なくありません。
明るい中、コンサートやライブ、クラブやバーなど「夜遊び」に繰り出すのは、なんだか得した気分です。
心も浮き立ちます。

太陽にしたしむ

日が長いうえに晴天が続く5月は、戸外で過ごす季節です。
公園や水辺のピクニック、海や湖で水浴び、公園や水辺やテラスで日光浴、カフェのテラス席、自宅のサンルームや庭先での食事、バーベキュー、森でキャンプなどなど、ひたすら屋外で過ごすことに心を向けます。


太陽の光があれば、そこはパラダイス
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公園などでは、コンサート、映画、バレエ、オペラなど文化的なイベントも楽しめます。
ピクニックの用意をして、家族や友人と連れ立って出かけます。
特別な支度はせず、チーズやハム、ビールかワイン、りんご、パンなど、家にあるものをバスケットに詰め込むだけ。
一番の目的は、飲食ではなく、大切な人と楽しく過ごすことだから。
そうそう、長くなるからブランケットも忘れてはなりません。
これでデンマーク流ピクニックの準備は完了です。


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5月はヒヨコの季節

アヒルやハクチョウ、カモがいる水辺、それはデンマークの原風景です。
アンデルセンの『みにくいあひるの子』を例に挙げるまでもなく、デンマークの風景には、アヒル、カモ、ハクチョウなどの姿が似合います。
渡り鳥あり、棲みついているものあり、様々な鳥類が生息しています。
多くが3月頃から産卵し、1か月ほどで卵がかえります。
つまり5月は、あらゆる種類の愛らしいヒヨコがよちよち歩きをしたり、母鳥から泳ぎを教えられたりしている姿があちこちで見られる季節なのです。


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Photo:Rosa Colmenares
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終戦記念日

日本では子供の日に当たる5月5日は、デンマークの終戦記念日です。
1940年4月9日から、デンマークはナチスドイツ軍の占領下にありました。
1945年5月4日にナチスドイツ軍が撤退して、翌5日はデンマークに自由が戻った日です。

この日を忘れないように5月4日の夕べには各家庭で窓辺にろうそくの灯をともします。
戦時中は厚いカーテンを引くなど灯火管制がありましたが、解放と共にすべての窓に明かりが灯ったといいます。第二次世界大戦を体験した人の数は減りつつありますが、占領下の苦難や不便が二度と繰り返されることのないよう、国を守ろうと心を新たにする日です。
ブナをはじめとするみずみずしい新緑と、自主自立を取り戻した喜びが重なり合う再生の季節なのです。


5月4日の夕刻は思いも新たに家々の窓辺にキャンドルが灯る
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ブナは国歌にも歌われる国樹的存在。その新緑は日本の桜のように人々に愛でられる
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またドイツ軍占領下では、自国の国旗を掲げることを禁じられていました。
ダナブロー(デンマーク国旗)をこよなく愛するデンマーク人は、クリスマスにはツリーに国旗を飾って密かに抗し、愛国心を誓っていました。
北欧の国々でクリスマスツリーに自国の国旗を飾る風習があるのは、これを起源としています。


ツリーには国旗のガーランドなどがかけられる
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母の日

デンマークでも5月の第二日曜日は母の日を祝います。
母の日は、移民として渡っていたデンマーク人男性が、アメリカから持ち帰った風習で、1929年5月12日(今年はちょうど90周年!)花の博覧会で紹介されました。
このこともありデンマークでは母の日と花は強く結びついています。
贈る花は、愛情を伝えるのにふさわしいバラがポピュラーで、チョコレートを添えることも多いようです。
 

陶磁器メーカーのRoyal CopenhagenやBing & Grøndahlなどは、母の日のイヤープレートを発売 します。
ギフトとして、またコレクションアイテムとしても購入されます。


B&Gは動物モチーフ、2019年はカバの母子
Source:DPH Trading

子供たちがまだ親と暮らしている年頃であれば、母の日の朝は子供たちだけで朝食を用意して、モア(デンマーク語でお母さん)のベッドへ運びます。
モアはとうに目覚め、キッチンから聞こえてくる物音や話し声で何が行われているのか分かっていますが、知らないふりをしてベッドで過ごします。
モアの顔には笑みが浮かんでいることでしょう。
 

お母さんが作る朝ごはんにならって、見た目は少々悪くても、心が込もった朝ごはんです。
メッセージカードと花を添えることも忘れません。
花は庭先で摘んだものでしょう。


ベッドへ運ばれる朝食は、子供たちの心づくし、母の喜び
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大人であれば、海沿いのしゃれたレストランやカフェのテラス席にお母さんを招待するかもしれません。
5月は晴天が多く、春の終わり、夏の始まりですので、これは最高のロケーションになります。


シーサイドのテラス席、デンマーク人にとっては特等席
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みなさんはどのように母の日を過ごされますか。
私の母はすでにありません。
白いカーネーションと母の好物を供え、出来の悪い娘でしたのでこれを猛省し、私のすべてを肯定し心を砕いて育ててくれたことに感謝して過ごしたいと思います。

この記事を書いた人

aa(akemi)

フライング タイガー コペンハーゲン一番のデンマーク通。
息子とハンバーガーを愛する社内ブロガー。
不定期で、デンマーク紹介をしていきますので、皆さんお楽しみに!

写真引用
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DPH Trading
https://www.dphtrading.dk

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